俺様副社長の溺愛秘書
車が一軒のお店の前で停車した。お昼の時間もあり、お店は賑わっている。


真央に引かれるようにお店に連れられていく。混雑はしているが直ぐに空いてる席に通された。


賢人が真央の隣を譲らないので、私は尚輝と陽輝の間に腰掛けた。


チラリと尚輝を見れば、どうやら尚輝も私を見ていたようで目と目が合ったが、直ぐに視線を逸らした。



「えっと朱里は何にする?」



真央の声にメニューに視線を落とせば、陽輝がメニューを覗き込んできた。



「朱里さん、何がいい?」


「ん~、陽輝は?」


「俺は………ハンバーグにする。」


「私も同じにしようかな。美味しそうだよね?」


「分けられないから別のメニューにして。」



チラリと陽輝を見れば、ニヤリとして尚輝を見ている。



「陽輝?」


「兄貴、喧嘩中だろ?朱里さんと分けても?」


「………。」



沈黙の尚輝が怖い。絶対に陽輝を睨んでいるに違いない。
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