俺様副社長の溺愛秘書
気持ちの切り替えが完璧じゃない。


今は秘書として副社長の傍にいる。陽輝の笑い声に頬が染まる。



「朱里さん、婚約者として紹介されると思った?」


「違います。」


「バレバレ。そんなに婚約者って意識しなくても。」


「してない。」


「松井、言葉遣い。」


「失礼しました。」



陽輝といると調子が狂う。ついプライベートのように口調が乱れる。


副社長に指摘をされ、大きく深呼吸した。



「陽輝も仕事だ。松井は秘書だと忘れるな。」


「悪い。」


「引き締めて行く。松井、頼む。」



ちょうど大阪支社へと到着し、綺麗なロビーへと足を踏み入れた。


受付に座る女性へと挨拶をすれば、にこやかに案内される。


副社長、陽輝に続いて会議室へと向かった。
< 146 / 167 >

この作品をシェア

pagetop