俺様副社長の溺愛秘書
そう、私は社長の第二秘書、高城さんが副社長秘書へと変更になった。


副社長は反論したが―――。



「社長、俺の秘書は松井だ。」


「いや、今日から高城君に変える。松井さんは社長第二秘書だ。」


「変える必要………。」


「必要あるからだ。婚約者が秘書では会社としても他の社員に示しが付かない。」


「自由恋愛だろ。」


「自由だが、仕事とプライベートを混同されては困るからだ。」


「今までも問題はなかった。」


「問題はなくても、婚約者を秘書にする事は認めない。高城君も優秀な男だ。」



副社長はかなり粘っていたが、社長の権限により私は社長第二秘書へと異動となった。


不満は一切ない。



「松井さん、社長へコーヒーも頼むよ。」


「はい。では行ってきます。」



給湯室へと寄り、社長のコーヒーを淹れる。背後からの気配に振り返る。



「松井、俺にも。」


「はい。」



やっぱり副社長だ。
< 161 / 167 >

この作品をシェア

pagetop