俺様副社長の溺愛秘書
驚いたのか、一瞬怯む尚輝にニヤリとして、顔を尚輝から離した。



「尚輝こそ、照れてる?」


「はあ?急に近付くからだ。」


「照れちゃって。尚輝も照れるのね?」


「はあ?」



クスクスと笑えば、尚輝に顎を掴まれ、無理矢理に目を合わせられた。


じっと見つめ合えば―――。



「仲直りか?」



背後からの陽輝の声に笑みが溢れた。近付いてくる尚輝に目を閉じそうになるが。



「兄貴、止めろ。朱里さんも拒否して。」


「俺は見たい。尚輝のキス。」



変態発言をする悠木さんに尚輝が溜め息を吐いた。



「聡を連れてくんじゃなかった。」


「俺?運転してやってるだろ。」


「別に頼んでない。聡が行きたいって言うからだろ。」


「女もいないのに、一人で夏休みなんて取れるか。」


「俺は知らない。」


「尚輝、朱里に話すぞ?俺にどんな相談してたか?」



悠木さんの言葉に黙り込む尚輝をチラリと見れば、目と目が合った。
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