俺様副社長の溺愛秘書
「陽輝、黙れ。」


「もう話したし。」


「陽輝、お前………。」



陽輝が肩を抱き寄せる。空かさず、尚輝が奪うように私を抱き寄せる。



「俺の女だ。」


「知ってる。兄貴の女と仲良くしてもいいだろ。」


「触るな。」


「別にいいだろ。」


「俺が陽輝の女に同じ事しても言えるのか?」



陽輝が考え込んでいる。その様子を皆で見つめる。



「別に。そしたら朱里さんに触っても?」


「駄目に決まってんだろ。」



二人の言い合いに皆が注目する。



「今度、朱里さんと買い物に行くし。兄貴は来るなよ。」


「朱里と?」


「朱里さん、約束したよね?」



突然、話を振られて苦笑いを浮かべて頷いた。



「陽輝と約束したのか?」



尚輝の低い声にチラリと見れば、凄く怒っているのが顔に出ている。



「尚輝も行く?」


小声で聞いてみれば、尚輝が陽輝に視線を向けた。
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