俺様副社長の溺愛秘書
ランチを食べ終わり、私達は車で尚輝の家の別荘に向かう。


勿論、隣には尚輝が座っている。今度は真央達が一番後ろの座席だ。



「チッ、何で座席が別れてるんだ。」


「尚輝、文句を言うな。」


「俺も一番後ろがいい。」


「駄目、今度は俺達が一番後ろ。さっきまで密着してただろ。」



尚輝が真ん中で別れている座席に、私と密着できない文句をタラタラと並べている。


きっと真央達が後ろで密着して座ってるんだろう。



「尚輝、文句を言わない。悠木さんが車を出して運転もしてくれてるんだよ。」


「朱里、部屋は一緒だからな。」


「…………真央………。」



真央に縋ろうとしたが、賢人が真央を必死に抱き寄せている。


真央も困った顔で私を見ている。



「朱里、賢人が離すわけないだろ。」


「………そうみたい。」


「決まりだ。」



上機嫌になっていく尚輝に私も嬉しくなる。


一緒にいたいって気持ちが伝わるからだ。
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