俺様副社長の溺愛秘書
「おはよ。」



顔を洗い、リビングに入れば、すでに陽輝が起きていた。



「朱里さん、おはよ。」


「早いね?」


「また聡さん?」


「ふふっ、わかる?」



キッチンにあるコーヒーをカップに注ぎ、陽輝の隣に座る。


陽輝もソファーに凭れて寛いでいる。



「もう終わりか。」


「そうだね、陽輝は楽しめた?」


「もう少し休みたい!」


「本当。のんびりできたよね?」



コーヒーをテーブルに置き、ソファーに深く凭れ掛かった。


陽輝の視線を感じて隣をチラリと見る。



「陽輝、何?」


「朱里さんの寝起きも見納めか?」


「………見なくてよくない?」


「朱里さん、高校時代と変わってない。」



陽輝の手が私の頬に触れ、思わずビクリとした。けど、構わずに優しく私の頬を撫でている。



「俺もずっと触れてみたかった。」


「陽輝?」


「兄貴になりたいよ、俺は。」
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