俺様副社長の溺愛秘書

副社長秘書

休暇明け

「おはよう、朱里さん。」


「おはよう、陽輝。」



夏季休暇明けの月曜日、私は日常生活に戻っていた。


駅からの道のりを陽輝と一緒に会社へ向かう。



「陽輝は今日から忙しそう？」


「企画次第。すんなり通ればね。」


「ふふっ、陽輝の企画を楽しみにしてる。」


「楽しみにしなくていい。」



海外事業部に所属する陽輝と秘書課の私だけれど一緒に仕事をしている。


それは勿論――――



「兄貴がすんなりOK出さないだろ。」


「それは陽輝次第。」



そう、私は副社長である尚輝の秘書。そして海外事業部の企画は、会社にとって大きなプロジェクトだ。


数ヵ月前から一緒に進行している。



「今日、午後からの会議、宜しく。兄貴にも伝えて。」


「了解、頑張ってね。」


「頑張るには頑張るけど。じゃあ、また。」



陽輝とエレベーターで別れて、各々の部署へと向かう。