俺様副社長の溺愛秘書
「真央は佐伯課長と幸せなの?上から押さえつけられてない?」


「押さえつけられて?」


「したい事ない?束縛の激しい佐伯課長に息苦しくない?」



掃除をしていた手が止まる。その様子をじっと見つめた。



「真央が佐伯課長を好きなのは分かる。勿論、佐伯課長も真央しか見てない。でも束縛され過ぎて息苦しくない?」


「朱里は?朱里だって副社長に束縛されて息苦しくない?」



真央の目と目が合う。私の答えをじっと待っているのを感じる。


私は思っていた事を話し始めた。



「真央は佐伯課長に言いたい事を言えてる?」


「それは………。」


「私は尚輝を怒らせるような事でも言えてる。私は尚輝と対等でありたいから。」


「…………。」


「真央は?対等でありたいと思わない?」


「…………対等なんて無理だよ。」



真央が目を逸らして小さく囁いた。それでも真央をじっと見つめた。
< 88 / 167 >

この作品をシェア

pagetop