空に虹を描くまで


わたしが悩んでいると、祐介が提案してきた。

「じゃあさ、取り敢えず文化祭で曲披露するからそれまでって言うのは?お試し期間的な」

そう言ってわたしの様子を伺うように見ると、言葉を付け足した。

「まー、佳奈子が良ければだけど」

「...そうだね」
そう言ってまた少し考えた。

「うん!じゃあそうするよ!」
それなら気が楽だし、やって見たい気もあったから、祐介の提案に乗った。

「よっしゃ!」
海くんはガッツポーズして喜んでいた。

「やったー!ありがとう。佳奈ー!」
由美はそう言うと、嬉しそうにわたしに抱きついてきた。

祐介も自分の提案に賛同してくれたことに安心したように微笑んでいた。

「よし!じゃあ、夏休みの間の部活の予定、後で写真送っておくね。バイトとかあると思うから取り敢えず来れる日また後で教えてくれる?」

「わかった」

そう返事したものの、こんな簡単に入部って出来るものなんだろうか?


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