空に虹を描くまで
エピローグ
空には様々な形をした雲が浮かんでいる。
動きは様々だ。
早く通り過ぎていくものもあれば、ゆっくりと時間をかけて動いているものもある。
きっと、それでもいいんだ。
今は、ゆっくりでもいい。
わたしのペースで進もう。
失敗してもいい。
また新たに作り出して、動き出せばいいだけ。
**
文化祭が終わり、クラスの片付けをしていた。
奇妙な空間はあっという間に、元のいつも通りのクラスに戻った。
つい数分前まで、お化け屋敷だったとは思えない。
「佳奈、バンドメンバーで打ち上げしようって話してたんだけど、月曜日とかどう?」
「うん!いいね」
月曜日は代休で休みだ。
その日はバイトも休みにしていたから、ちょうどよかった。