想い心と罪心【短編】
「彰斗」
「んー?」
相変わらず眠そうな声をあげて返事をする。
「私のこと嫌いじゃないの?」
その言葉が不思議だったのか、彰斗は少し分からなそうな顔をして答える。
「嫌いだったら咲と付き合ってない」
それって………
好きってことでいいのかな?
私は彼の腕を掴み、彼に近づく。
「じゃぁ………好き?」
普段はこんなこと聞くとウザイかなって思って聞かないけど、何故か今の私からは簡単にその質問が出てしまった。
彰斗を見上げると、彼が私の後頭部に手を添え、唇を重ねてきた。
「んっ」
久しぶりのキスに体が一瞬はねあがる。
でもその後は彼からの長い口付けに答えるように背中に手を回した。