想い心と罪心【短編】
「そう?ならいいけど」
そう言って朋ちゃんはノートを開き、勉強を始めた。
そっか、私たち受験生だもんね。
私も勉強しなきゃね。
でもここで勉強するのかな?
「朋ちゃん図書館とかいかないの?」
「うん。今日は彰斗くんがどれくらい咲のこと待ってるか見なきゃ」
彼女がニコッと笑う。
う~。
楽しんでるよ。
窓からまた彼を見つめた。
………眠そう。
回りの女子とかチラチラ振り返ってるよ。
イライラする。
いつも私が先にいるから彰斗が待つの珍しいもんね。
早く。
早くバイトに行ってよ、バカ彰斗。