メープル*パンケーキ【2巻】*Happiness story*
悲劇─。
ーあれからもう1年の月日が経とうとしてるんだ。
次は自分が向き合う番って心に誓っても結局仕事に明け暮れる毎日。
だけど、一度だけ勇気を出して幾斗を両親に紹介した。
さすがに初対面で最初の微妙な威圧感に変な汗が出た!って幾斗が帰りの車で意気消沈の中項垂れていたのを覚えてる。
その時に、まだ会ってもらうタイミングじゃなかったのかな?って私も反省したんだ。
ーそんな出来事があってからの再会した楓さんの表情と、あの頃の楓さんの表情は確実に違っていて…少し羨ましさを覚えて横目で彼を盗み見た。
「何その顔?またあの時みたいに抱き締めて欲しいの?」
…まったく!相変わらずなんだから!