メープル*パンケーキ【2巻】*Happiness story*

『幾斗っ!』

「俺の方が少し早かったかな♪さ、行こうっ。」

『うんっ!』

タクシーに乗り込み、行き先を告げ早速病院へ向かう。
タクシーの中では何も言わず私の手を優しく握り締めてくれて…その温もりだけで心が和らいだ。

病室に着くと正面玄関口でお姉ちゃんが待っていてくれて、案内してくれたんだけど…集中治療室での処置の為、家族以外は入れませんと看護士さんに言われてしまい残念ながら幾斗は中に入る事が出来ない。

「ごめんね、幾斗君。ロビーで少しだけ待っててね。」

「はい…。…じゃ夏音後でね。」

『うんっ。』
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