メープル*パンケーキ【2巻】*Happiness story*

少しだけ二人の間に沈黙が流れ、そして口を開いたのは幾斗からだった。

「…お父さんの顔少しでも見てきた?」

『うん…。でもね、声掛けられなかった…。』

「そっか。…それじゃ、明日は一言でも良いから声かけてあげなきゃだね。」

『うん…っ……。』

また涙出てきちゃった………。

「…意識を回復させるにはね?お父さん一人の力じゃ足りない。お母さんやお姉さん、夏音の力も必要になるよ。」

『…私も…役に立てるかな?』
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