メープル*パンケーキ【2巻】*Happiness story*
普段こんな距離で顔を見るのはキスのタイミングだけ。
『……幾…斗…。』
指でそっと彼の形の良い唇に触れてみる。
少しドキドキしながらも彼の名前を呼び頬を包む。
そして誘われる様に顔を近付けて―ちゅっと軽く触れるだけのキスをした。
『……しちゃった…。』
自分からキスしたのに急に照れくさくなって…頬を包んでいた手を引っ込める。
『(初めて自分からしちゃった…。)』
すると次の瞬間―彼の眉がぴくりと動いたと思ったら、ゆっくりと目が開いて優しい瞳と目が合った。
『お…おはよ…?』
「…おはよ♪…ふぁあ…よく寝た~。ってまだ1時だね。」