メープル*パンケーキ【2巻】*Happiness story*
「…今日は一杯甘える!って俺の中で決めてたのに…りりあに邪魔されて二人の時間減らされたから帰したくないっ。」
いつもなら素直に聞いてくれるのに珍しく今日は口を尖らせて自分の意思を曲げようとしない。
だけど、そんな彼も愛しくて可愛くて―胸の中が温かくなる。思わずニヤけてしまいそうになる頬っぺたに力を入れて口を開く。
『ま…また今度時間ある時に甘えようよ♪
…私お風呂入ってないし、明日も仕事だからもう帰らないと…だから、ね?』
「ちょっと待ってて!」
そう言うと何故か洗面所に向かい、何やらガサゴソと棚の中を漁っている。