幼馴染は関係ない
2話
「中元って、あの女みたいな顔のだろ?」
もう、やっぱりバカにしようとして!!!
「新君の顔は、すごい綺麗な顔って言うのよ!?」
「しかもウンチの・・・」
「運動はできるのか知らないけど、勉強は凄いできるんだから! 今じゃ●●高生!」
「は?・・・その秀才 中元が花音とデート?」
「そうだよ」
私は胸を張る。
「見栄張るなって!」
「え?」
「中元ってあの見た目で、結構モテてんじゃないのか?
もしデートしてたとしてもそれは遊ばれてんだろ!? 気付けよっ馬鹿っ!!!」
遊ばれてる?・・・そんなこと・・・。
「・・・別に一緒にお茶するくらいだし。 遊ばれてるなんて事ないもん」
「マジでお茶してるだけか?」
「うん・・・」
「どっかに連れ込まれたり家に行ったりしてないのか?」
「うん」
私がそう言うとホッとした様な表情をした竜生。
そして、急に意地悪な顔をして、
「お茶してるだけで、デートって言っちゃうのお前?
これだからモテない奴は! そういうのデートって言わねぇんだよ!」
と言い切られてしまった。
「そうかもしれないけど、ちょくちょくメールくれるし、会う時は二人っきりだし・・・」
「はぁ!?」
「だから、デートって私は思ってるもん」
「で、中元から『好き』とでも言われたのかよ?」
「い、言われてないけど・・・」
「ぷっ、お前って意外に自信過剰なんだな? 中元が自分を好きだとでも思ってるのか?」
「え?」
「お前の事なんて暇つぶしって思ってるだけだろ?」
「っ! なんでっ! なんでそんな酷い事言うの!?」
私はカッとして竜生にクッションを投げつけた。
「もう帰ってよ! 竜生なんて大嫌い!!!」
「なっ!? なんだよっ大嫌いはこっちのセリフだっつーのっ!!!」
竜生はそう捨て台詞を吐いてリビングを出ていった。
暇つぶしか・・・。
そうなのかな。
私はスマホをジッと見つめる。
今まで新君から休みに会おうと誘われたメールを全部保護している。
自分でもその行動に引いているんだけど・・・すごく嬉しかったから。
『久しぶりに話をしたいね。 会えないかな?』
『今度の日曜に会えないかな? 都合どう?』
そういう感じでいつも誘われて、待ち合わせした古びた喫茶店でそのまま1.2時間程度お話して帰る。
いつも会う喫茶店は、楠木先生と新君のお姉さんがよく待ち合わせしていた場所で、新君は、
「いつか来てみたいって思ってたんだ。 姉さんが、『コーヒーはもちろんだけど、ワッフルとクラブサンド、コーヒーゼリーが絶品』て言っててさ」
と笑った。
コーヒーは毎回注文するが、コーヒーゼリーは夏季限定で最近やっと食べることが出来た。
流行りに流されないシンプルなワッフル、クラブサンドはもちろんサンドイッチ系はどれもおいしい。
お姉さんのお勧めの品は本当に全て美味しかった。
「お姉さんと一緒に来たこと無いの?」
と私が訊くと、
「ここは、姉さんにとってお義兄さんとの大切な思い出の場所なんだって。 だから、僕とは一緒には行きたくないって言われて」
と苦笑した。
「お姉さん、ロマンチストだね?」
「そうなのかな?」
「でも、楠木先生が新君のお姉さんにそこまで愛されてるの、なんだか不思議」
「なんで?」
「楠木先生って・・・カッコイイっけ?」
と私が言うと、
「あははっ 人の好みなんて色々だからね。 姉さんにとってはお義兄さんは今まで出会ったどの人よりカッコイイらしいよ?」
と楽しそうに笑っていた。
「へ~・・・」
じゃあ、新君の好みも、人とは違ってたりする?
例えば、私みたいな平凡が好きだなんて事、ないですか?と訊く勇気はない。
そんな風に新君と甘酸っぱい時間を過ごして、私はどんどん新君を好きになった。
だけど、確かにはっきり「好き」だなんて言われていないし、「付き合って」とも言われていない。
それに「デートしよう」と誘われている訳でもない。
新君にとって私は暇なときに時々会う、小学の同級生でしかないのだろうか。
もう、やっぱりバカにしようとして!!!
「新君の顔は、すごい綺麗な顔って言うのよ!?」
「しかもウンチの・・・」
「運動はできるのか知らないけど、勉強は凄いできるんだから! 今じゃ●●高生!」
「は?・・・その秀才 中元が花音とデート?」
「そうだよ」
私は胸を張る。
「見栄張るなって!」
「え?」
「中元ってあの見た目で、結構モテてんじゃないのか?
もしデートしてたとしてもそれは遊ばれてんだろ!? 気付けよっ馬鹿っ!!!」
遊ばれてる?・・・そんなこと・・・。
「・・・別に一緒にお茶するくらいだし。 遊ばれてるなんて事ないもん」
「マジでお茶してるだけか?」
「うん・・・」
「どっかに連れ込まれたり家に行ったりしてないのか?」
「うん」
私がそう言うとホッとした様な表情をした竜生。
そして、急に意地悪な顔をして、
「お茶してるだけで、デートって言っちゃうのお前?
これだからモテない奴は! そういうのデートって言わねぇんだよ!」
と言い切られてしまった。
「そうかもしれないけど、ちょくちょくメールくれるし、会う時は二人っきりだし・・・」
「はぁ!?」
「だから、デートって私は思ってるもん」
「で、中元から『好き』とでも言われたのかよ?」
「い、言われてないけど・・・」
「ぷっ、お前って意外に自信過剰なんだな? 中元が自分を好きだとでも思ってるのか?」
「え?」
「お前の事なんて暇つぶしって思ってるだけだろ?」
「っ! なんでっ! なんでそんな酷い事言うの!?」
私はカッとして竜生にクッションを投げつけた。
「もう帰ってよ! 竜生なんて大嫌い!!!」
「なっ!? なんだよっ大嫌いはこっちのセリフだっつーのっ!!!」
竜生はそう捨て台詞を吐いてリビングを出ていった。
暇つぶしか・・・。
そうなのかな。
私はスマホをジッと見つめる。
今まで新君から休みに会おうと誘われたメールを全部保護している。
自分でもその行動に引いているんだけど・・・すごく嬉しかったから。
『久しぶりに話をしたいね。 会えないかな?』
『今度の日曜に会えないかな? 都合どう?』
そういう感じでいつも誘われて、待ち合わせした古びた喫茶店でそのまま1.2時間程度お話して帰る。
いつも会う喫茶店は、楠木先生と新君のお姉さんがよく待ち合わせしていた場所で、新君は、
「いつか来てみたいって思ってたんだ。 姉さんが、『コーヒーはもちろんだけど、ワッフルとクラブサンド、コーヒーゼリーが絶品』て言っててさ」
と笑った。
コーヒーは毎回注文するが、コーヒーゼリーは夏季限定で最近やっと食べることが出来た。
流行りに流されないシンプルなワッフル、クラブサンドはもちろんサンドイッチ系はどれもおいしい。
お姉さんのお勧めの品は本当に全て美味しかった。
「お姉さんと一緒に来たこと無いの?」
と私が訊くと、
「ここは、姉さんにとってお義兄さんとの大切な思い出の場所なんだって。 だから、僕とは一緒には行きたくないって言われて」
と苦笑した。
「お姉さん、ロマンチストだね?」
「そうなのかな?」
「でも、楠木先生が新君のお姉さんにそこまで愛されてるの、なんだか不思議」
「なんで?」
「楠木先生って・・・カッコイイっけ?」
と私が言うと、
「あははっ 人の好みなんて色々だからね。 姉さんにとってはお義兄さんは今まで出会ったどの人よりカッコイイらしいよ?」
と楽しそうに笑っていた。
「へ~・・・」
じゃあ、新君の好みも、人とは違ってたりする?
例えば、私みたいな平凡が好きだなんて事、ないですか?と訊く勇気はない。
そんな風に新君と甘酸っぱい時間を過ごして、私はどんどん新君を好きになった。
だけど、確かにはっきり「好き」だなんて言われていないし、「付き合って」とも言われていない。
それに「デートしよう」と誘われている訳でもない。
新君にとって私は暇なときに時々会う、小学の同級生でしかないのだろうか。