愛されることを受け入れましょう
「そう、聞きたくない?俺が自立を急いだ訳とか」

そう言われたら聞きたいかも。確か、早く自立したかったから杉浦さんの誘いに乗って仕事を始めたとか言ってた。

「早く柚珠奈と住みたかったから、だよ」

「え、早くって同棲って事?」

昨夜、両想いになったばかりなのに急展開すぎるから。それにいかに相手が樹くんでも、うちの両親が同棲なんて認めるとは思えない。あの人達の過保護っぷりは、私が言うのもなんだけど、筋金入りだ。

「だから言ったろ?随分前に陥落させたって。柚珠奈さえ『うん』と言えば今日からでも一緒に住めるよ」

「今日からって‥‥ホントに?ホントに了解してるの?」

とても信じられない。だって24才の娘に門限設けてる親が同棲を許すなんて。

「その為にこのマンションも買ったし、柚珠奈を楽勝で養える収入を得ている。しかも相手は俺なんだから、反対する理由がないでしょ」

「買ったって、このマンション、賃貸じゃないの!?」
< 147 / 158 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop