愛されることを受け入れましょう

「知ってるけど、反対はされてないよ」

「なんでだよ！」

「え？なんでって言われても‥‥‥」

理一君の反応が、今日はなんだか面倒くさい。

私は気づかれないように小さく溜め息を一つついて、理一君が納得しそうに説明した。

「樹くんも私がこの歳まで恋愛拒否症なこと、心配してくれてるんだよ。だから合コンに行ってみたら何か変わるんじゃないかって。それに理一君が幹事さんなら安心だし」

「あぁ、そうか。そんな事言ってるのか‥‥‥」

口元に手をやり、考えるように私の言葉にブツブツと返事をした理一君が、何か吹っ切れたように、急に顔を上げて真っ直ぐにこちらを見る。

「よし、じゃあ善は急げだ。今週の金曜日にしよう。三対三にするから、柚珠奈は友達二人連れてこい。場所と時間は決まったらメールする」

キッパリと言い切って、理一君は打ち合わせ室を出て行ってしまった。

「え？ホントに仕事関係なしなの！？」

一人取り残された私は呆然としてしまう。