愛されることを受け入れましょう
そこまで出来すぎると普通はやっかみの対象になるはずだけど、気品漂うくせにフランクで人当たりの良い性格だからか男女両方に好かれる樹くんは、違う高校に通っていた私にもその噂が届くほどの有名人だった。まぁ、樹くんのスペック考えたら、驚くことじゃないけど。
「柚珠奈、カフェオレでいい?」
キッチンに戻った樹くんが手際よくコーヒーの用意をする。
「ね、私もコーヒーでいいよ。最近、ブラックも飲めるようになったし。樹くんブラックなのに、私の為だけに牛乳温めたりするの面倒でしょ?」
「ふふっ。今更、何言ってんの。柚珠奈の面倒みるのなんて俺のライフワークでしょ。牛乳ぐらい、いくらだって温めるよ」
「‥‥‥うん。ごめんね、ありがと」
「急に謝ったりしてどうした? 今日の柚珠奈、本当に変だぞ。大丈夫か?」
心配げに表情を曇らせる樹くんに、ふるふると首を振って否定する。
穏やかな言葉は嘘でも大袈裟でもない。本当に樹くんはずーっと私の面倒をみてくれてるんだから。
でも近頃、それが私の心にモヤモヤとした感情を生むんだ。
「柚珠奈、カフェオレでいい?」
キッチンに戻った樹くんが手際よくコーヒーの用意をする。
「ね、私もコーヒーでいいよ。最近、ブラックも飲めるようになったし。樹くんブラックなのに、私の為だけに牛乳温めたりするの面倒でしょ?」
「ふふっ。今更、何言ってんの。柚珠奈の面倒みるのなんて俺のライフワークでしょ。牛乳ぐらい、いくらだって温めるよ」
「‥‥‥うん。ごめんね、ありがと」
「急に謝ったりしてどうした? 今日の柚珠奈、本当に変だぞ。大丈夫か?」
心配げに表情を曇らせる樹くんに、ふるふると首を振って否定する。
穏やかな言葉は嘘でも大袈裟でもない。本当に樹くんはずーっと私の面倒をみてくれてるんだから。
でも近頃、それが私の心にモヤモヤとした感情を生むんだ。