声が聞きたくて。
プロローグ
私には友達と呼べる仲間がいない。
理由は、私が話をすることができないから。
決して喋らないのではなく、喋られないんだ。
そのせいで、私はずっと昔からヒトリボッチだった。
休み時間の時も、登下校の時も。
誰ひとりとして、私に声をかけてくれる人はいない。
けれど、彼は違った。
「喋れなくてもいい。
今日から友達になろ?」