声が聞きたくて。
エピローグ
◇
柊くんの葬儀は身内だけで行われた。
だから、私も葬儀に呼ばれなかった。
正直な事を言うと、私も柊くんの最期を見送りたかった。
この数ヶ月間、彼と過ごした日々は、今でも鮮明におぼえている。
祭りの日、夜空に打ち上げられた花火たち。
更新されていく、幸せいっぱいの交換日記。
柊くん。
アナタは幸せでしたか?
私は幸せでした。
アナタのおかげで笑顔になれた。幸せになれた。声を出すことができた。
ありがとう。
愛してる。
さようなら。
また、いつか。
END