種無しスイカ
ああ、きっと彰さんがお詫びに買ってきてくれたのか。
なら一言声をかけてくれたらいいのに。
しょうがない、正樹さんと彰さんの分も残しておいてあげよう。
私って優しいな~。
自己満足しながら、大好物のスイカを一瞬でたいらげ部屋に戻った。
そういえば、回りから物音一つない。
たまにこういう時はあるけど、今日はちょっとおかしい。
ひとけはないけど、誰かいるような.....いないような......パンッ!
え?
体が止まってしまった。
よっかかっていた後ろの壁に小さな穴が一瞬であいた。