エリート御曹司が過保護すぎるんです。
はっきり言ってしまえば、遠慮しておきたいのだ。
仕事もプライベートも充実させているみんなを見て、落ち込んでしまう自分の姿が目に浮かぶ。
「おねがーい! 桃ちゃんも行くって、二階堂さんに言っちゃったんだよー」
「えー!?」
いつの間に二階堂さんとそんな話をしていたのだ。
しかも勝手に行くと決めつけて、本人には事後報告なんて。
そういえばこのあいだの自転車の鍵の件も、問い詰めると「ちょうどすれ違っちゃったみたいで~」としらを切られた。
「二階堂さん、桃ちゃんを追いかけて電車に乗ったの? やるぅ~」
そんなふうに目をキラキラさせてその後の詳細を聞いてきたけれど、私はそれ以上のことは黙秘した。
満員電車で守ってもらったなんて、絶対に言えない。
青羽はもしかしたら、紫音の恋人が二階堂さんだということを知らないのだろうか。
このあいだも、「二階堂さんとのこと、応援する」なんて言っていたし。
紫音は、社内恋愛をしていることを大っぴらに言うタイプではない。
過去にちょっとしたことがあり、私はふたりが恋人同士だということを知っているけれど。
友達の恋愛を、応援したい。
青羽は素直にそう思っているのだろう。
私のなかに、こんなモヤモヤした気持ちがあるなんて、気付いていないのだろうな。
仕事もプライベートも充実させているみんなを見て、落ち込んでしまう自分の姿が目に浮かぶ。
「おねがーい! 桃ちゃんも行くって、二階堂さんに言っちゃったんだよー」
「えー!?」
いつの間に二階堂さんとそんな話をしていたのだ。
しかも勝手に行くと決めつけて、本人には事後報告なんて。
そういえばこのあいだの自転車の鍵の件も、問い詰めると「ちょうどすれ違っちゃったみたいで~」としらを切られた。
「二階堂さん、桃ちゃんを追いかけて電車に乗ったの? やるぅ~」
そんなふうに目をキラキラさせてその後の詳細を聞いてきたけれど、私はそれ以上のことは黙秘した。
満員電車で守ってもらったなんて、絶対に言えない。
青羽はもしかしたら、紫音の恋人が二階堂さんだということを知らないのだろうか。
このあいだも、「二階堂さんとのこと、応援する」なんて言っていたし。
紫音は、社内恋愛をしていることを大っぴらに言うタイプではない。
過去にちょっとしたことがあり、私はふたりが恋人同士だということを知っているけれど。
友達の恋愛を、応援したい。
青羽は素直にそう思っているのだろう。
私のなかに、こんなモヤモヤした気持ちがあるなんて、気付いていないのだろうな。