エリート御曹司が過保護すぎるんです。
土曜日のバスが運休というのも嘘だった。
合宿所に貼られていた時刻表を確認したら、青羽に教えられたとおりの時刻がちゃんと記載されていた。
「あれ? 昨日まではなかったのに……」
紫音はとぼけていたけれど、どう考えたって怪しい。
帰りは風間くんの車に乗せてもらい、4人で帰ることになった。
運転手が風間くん、助手席に紫音。
そして後部座席の狭い空間に、私と二階堂さんが並んで座る。
彼は私の肩にもたれかかると、すぐに眠ってしまった。
見えないようにウインドブレーカーで隠してあるけれど、私と彼の手は、しっかりと指を絡めて繋がれている。
ふと顔をあげて前を見ると、紫音がバックミラー越しにパチンとウインクした。
(みんなしてグルだったわけね。紫音ちゃんも、風間くんも、青羽ちゃんも!)
騙された。
みんな、知ってて教えてくれなかったのだ。
合宿所の部屋のことも、二階堂さんが紫音と親戚同士だったということも、なにもかも。
彼と恋人同士になれて嬉しい半面、みんなに踊らされていたことに、少しだけ腹が立つ。
そのとき、繋いでいた手にギュッと力が入った。
彼はまだ目をつぶっているけれど、もしかして寝たふりなのだろうか。
合宿所に貼られていた時刻表を確認したら、青羽に教えられたとおりの時刻がちゃんと記載されていた。
「あれ? 昨日まではなかったのに……」
紫音はとぼけていたけれど、どう考えたって怪しい。
帰りは風間くんの車に乗せてもらい、4人で帰ることになった。
運転手が風間くん、助手席に紫音。
そして後部座席の狭い空間に、私と二階堂さんが並んで座る。
彼は私の肩にもたれかかると、すぐに眠ってしまった。
見えないようにウインドブレーカーで隠してあるけれど、私と彼の手は、しっかりと指を絡めて繋がれている。
ふと顔をあげて前を見ると、紫音がバックミラー越しにパチンとウインクした。
(みんなしてグルだったわけね。紫音ちゃんも、風間くんも、青羽ちゃんも!)
騙された。
みんな、知ってて教えてくれなかったのだ。
合宿所の部屋のことも、二階堂さんが紫音と親戚同士だったということも、なにもかも。
彼と恋人同士になれて嬉しい半面、みんなに踊らされていたことに、少しだけ腹が立つ。
そのとき、繋いでいた手にギュッと力が入った。
彼はまだ目をつぶっているけれど、もしかして寝たふりなのだろうか。