ワケがありまして、幕末にございます。ー弐ー
改めて思う。
此処の人達はなんて強いんだろうと。
やる事なす事ぶれっぶれの現代っ子であるアタシはなんてちっぽけな奴なんだろう。
誓ったじゃないか。
ならば、アタシは。
「分かった。皆の傍にいるよ。
ずっと…ずっといる」
やり遂げるまでだ。
「つーかよぉ、コイツにバカって言われたかねぇよなぁ、愁?」
「はっはっは、俺だって良いことたまに言うんだぜ!」
「たまにね。」
「凄くたまにな。」
「え、あのー」
「むしろそのたまに、はもうないかも」
「ははっ、言えてらぁ!」
「…もしもーし、」
「ってゆーか俺って本当に馬鹿なの?」
「大丈夫、左之より馬鹿な奴は早々いねぇよ!」
「(俺だって傷付くんですけど…)」
にひひ、と笑いながら手をプラプラさせる新八っちゃんにアタシの頭を掴み潰そうとしているのではないかと思うくらいぐしゃぐしゃする左之。
おい待て痛い、みしみししてる気がする、いやあの、頭蓋骨が痛い、おいてめぇマジで
「離せっての」
あまりの痛さにおもっきし蹴りをいれた。
もちろん左之の腰に。
「うごっうごぉ…っ!」
地べたで左之が這いつくばっているのをアタシと新八っちゃんはダメ押しに足蹴。
「ひでぇ…ひでぇよぉ」
更にダメ押し、アタシ達2人は休憩がてらお茶をしようとその場を去った。
「お前はそのまま、変わらず笑っててくれや…」
その後、起き上がった奴の言葉は勿論聞こえなかった。