空と君との間に
『NEMESIS』

壊された 夢のような時間が
ふと流れた雫…

目の前が歪んで
よく見えない

貴方が犯した 危険で過激な
現実は消えない

壊れた心は 戻しようもない程
朽ちて…

血と砂が混ざり合う瞬間
本能が目覚める

瞳に刻まれた想い
切ない…

貴方が私にくれた愛の詩は
忘れないけれど

真実は消えない 罪なき罰はない
いつも…

貴方の声が 消えようとしている
私の中から

流れる星を じっと見つめながら
判決を待つ

まるで今を惜しむように 遠くを眺めていた
あの頃

あまりに悲しい 標的は目の前の
貴方…

貴方のことを ずっとこの腕で
抱きしめていたい

私の愛で強く抱きしめて
意識が薄れる程…

潤んだ瞳 優しく触れながら
愛しさに狂い

逃れられない 運命を自ら壊せば
全て終わる…

What is the love?



「…どうかな?」


「いいんじゃない?これ!美紗、文才あるよ!」


「本当に?よかったぁ…もう、止まらずに書いたんだよね。実は、年が明ける前に、もうできてたの」


「まじかよ?すげぇ想像力!」


「愛する人が、罪を犯して、それを、自分自身が罰しなければならない…って想像して書いたの」


「俺、気合いが入ってきた!」


「気に入って貰えてよかったぁ…私も、ライブが楽しみになってきたよ!空君は、作曲の方、頑張ってね!」


「おぅ、任せとけ!」


前に一度、カラオケに行った時、美紗に、色んな曲を歌って貰っていたのが、幸いした。


美紗の音域は、ある程度解っていたし、魅力を引き出せるポイントも掴めていた。


だが、作曲は、以外に難航した。作詞には、ある程度の癖がある。


他人の書いた歌詞に、曲を付けるのは、初めての事だった。


自分の書いた歌詞なら、メロディーを想像しながら書いているので、曲を付けやすかったりするのだ。


そして、試行錯誤しながら、数時間後、曲は完成した。


「お待たせ!もう一回、スタジオに来てくれないか?」


今度は、美紗自身にメロディーを入れなければならない…

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