奏でるものは~第4部 最終章~
第9章
翌日、土曜日
「歌織、荷物は?もう積んだの?」
「用意した物は積んだわ」
「じゃ、行こうか」
両親と一緒に如月家にいく。
私達は完成した新居を見るのは初めてである。
季節外の服を持っていく為、車に積み込んだ。
如月家に着くと、一家揃って迎えてくれた。
「お世話になります」
父が言うと
「こちらこそ、歌織さんが来てくれるなんて、楽しみだわ」
優人さんのお母様が微笑んでくれた。
「先に、歌織と家を見てくるよ」
「フフ、そうね、いってらっしゃーい」
優人さんのお母様がにこやかに送り出してくれた。