奏でるものは~第4部 最終章~
入社して間もなく2年になる。
事情を知っている、親戚で会社の理事でもある部長から様々な企画のチームに入れられ、嫌でも仕事を覚えてきた。
また、派遣予定の人が急な事情で当日来れないときのピンチヒッターとしていつも私の名前が入っている。
箏、ピアノはなんとかなるもので、私は、いつもイベントの現地にいた。
そこで、龍くん、功さんもそれぞれの会社のイベントや、招待客の中にいることで、再会をした。
みんなそれぞれ、責任ある社会人として、歩んでいた。
でも、優さんの話はしなかった。
如月の会社のイベントでも優さんを見かけたことはなかった。