奏でるものは~第4部 最終章~
第2章
その夜、久しぶりに美輝に電話をした。
優さんと会ったこと、また会う約束をしたことを話した。
『そうか、ついに戻ってきたのね。
でも、その歌織の気持ちは如月さんがまだ好きなのかもね。
とりあえず、会って話をしておいで。
玉砕するかもしれないなら、今後の絡みもあるし、告白しちゃだめよ。
諦めるか実るかわからないけど、踏ん切りつけておいで』
「そうするわ。
どうして美輝はパーティに来なかったの?
いつも出席してたわよね?」
『前半だけいたのよ?
急に会社に呼び出されて、急いで帰ったから、歌織に会えなかったの。
ピアノ良かったわよ』
「そうだったの。
ピアノはね、急に弾くことになってどぎまぎしたわよ」
その後、少し喋って電話を切った。
優さんからメールが来ていた。
金曜日の夜、会うことで了解した。