奏でるものは~第4部 最終章~


レストランの席に着くとすぐに食前酒などが運ばれてきた。


「もう、注文済ませてるから」


予約してくれていたのだろう。


「乾杯」


お互いのグラスを近づけてから一口飲んだ。


「もう、日本舞踊はしてないのか?」

「今は忙しくてお稽古できてないのよ。従兄弟が家元を継いだから安泰だしね」


それからは、卒業後にアメリカに行き向こうの大学を卒業後はアメリカ支社で働き、私の従兄弟の頼斗(ライト)とも会ってたことや、3月に日本に戻るとサイタの大きな人事異動で驚いたことなどを話した。


次々に運ばれる料理を食べながら、みんなの近況も聞いた。










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