幸せポイント
今日で一気に増えたポイント。


「うん。だけど無理だけは絶対に――」


「いやったぁ!!」


何か言いかけているテンちゃんの言葉を遮り、あたしは拳を突き上げていた。


あれだけ殴ったり蹴られたり目つぶしにまであって、ゼロポイントだったらどうしようと思っていたのだ。


もう二度とイジメなんて助けるか!


と、思っていたかもしれない。


それが、10ポイント!


頑張って身を投げ出した甲斐があったのだ。


「やったよテンちゃん!」


嬉しくて興奮した勢いにまかせてテンちゃんに抱き着いた。


テンちゃんは耳まで真っ赤になり、慌てふためいていたのだった。
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