幸せポイント
☆☆☆
なんだかとても幸せな夢を見ていた。
幼い久志と、幼いあたしが、草が生えていない小さな公園で遊んでいる夢だった。
幼い頃の久志なんて知らないから、これは完全にあたしの妄想だった。
「蘭!!」
そんな声が聞こえて来てあたしは一瞬にして目を覚ましていた。
ぼんやりと見上げる先にはお母さんが立っている。
「……なに?」
『おはよう』の前に『なに?』と聞くなんて初めての経験かも知れない。
「美鈴ちゃんたちが迎えにきてるわよ。あんた、友達と約束したならちゃんと覚えてなさいよ」
あたしのベッドの隣で仁王立ちをしているお母さんの言葉にあたしは飛び起きた。
美鈴たちが来ている?
もちろん、彼女たちと約束なんてしていない。
こんな朝早くから家に来るなんて、どうせろくでもない事を考えているのだろう。
ほっておけばいいと一瞬思ったけれど、『幸せポイント』の事を思い出すと無視することもできなかった。
「めんどくさいなぁ」
あたしはブツブツと文句を言いながら、ベッドから起き上がったのだった。
なんだかとても幸せな夢を見ていた。
幼い久志と、幼いあたしが、草が生えていない小さな公園で遊んでいる夢だった。
幼い頃の久志なんて知らないから、これは完全にあたしの妄想だった。
「蘭!!」
そんな声が聞こえて来てあたしは一瞬にして目を覚ましていた。
ぼんやりと見上げる先にはお母さんが立っている。
「……なに?」
『おはよう』の前に『なに?』と聞くなんて初めての経験かも知れない。
「美鈴ちゃんたちが迎えにきてるわよ。あんた、友達と約束したならちゃんと覚えてなさいよ」
あたしのベッドの隣で仁王立ちをしているお母さんの言葉にあたしは飛び起きた。
美鈴たちが来ている?
もちろん、彼女たちと約束なんてしていない。
こんな朝早くから家に来るなんて、どうせろくでもない事を考えているのだろう。
ほっておけばいいと一瞬思ったけれど、『幸せポイント』の事を思い出すと無視することもできなかった。
「めんどくさいなぁ」
あたしはブツブツと文句を言いながら、ベッドから起き上がったのだった。