幸せポイント
☆☆☆

全速力で着替えをして朝ご飯を流し込んだあたしは玄関を開けた。


そこに立っていたのは、美鈴と香織と久志の3人だった。


久志は2人の後ろに立って俯いている。


が、男子たちの姿は見えない。


あたしは久志へ視線を向けて小さくため息を吐き出した。


常にイジメを受けて来ていたためか、女子たちに逆らう事もできなくなってしまっているのだ。


「なにか用事？」


あたしは美鈴を睨み付けてそう聞いた。


「そうよ。登校前に4人で遊ぼうと思って」


美鈴はそう言い、笑顔を浮かべる。


キラッキラの笑顔がうさん臭くてつい笑ってしまう。


どうせろくでもない遊びを考えているんだろう。


あたし1人なら美鈴たちのことなんて無視できるけれど、久志が一緒だと話は別だった。


「いいよ、行こう」


あたしはそう言い、2人の後に続いたのだった。
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