幸せポイント
関係のない生徒まで一緒になってくすくすと笑う。


自分の名前を出された香織は一瞬にして青ざめた。


その様子を見ていると、不意に吐き気が込み上げて来た。


こんなの、違う。


確かに、正樹たちのことは許せない。


許してはいけない事をしてきたと思う。


だけどそれは学校や親、そして法律によって裁かれるべきものだ。


あたしたちが興味本位で口を出し、攻撃していいものではない。


こんなのは間違っている。


そう思うと同時にあたしは立ち上がっていた。


「ちょっと、蘭?」


早苗が心配そうな声を出したが、無視して真っ直ぐ彼女たちの前に移動した。
< 216 / 236 >

この作品をシェア

pagetop