幸せポイント
本当に、今日で終わりだ。


なにもかも、あたしの人生は終わってしまうんだ。


「蘭ちゃん今日のポイントはね……」


ポンポンと、1つ1つ大切に花丸スタンプを押していくテンちゃん。


最後にテンちゃんは赤ペンを取り出した。


そしてスタンプカードの表紙に大きな花丸を書いた。


「10ポイント。100ポイント達成だよ、蘭ちゃん」


ニコッとほほ笑んで、だけどその頬に涙を伝わせて、テンちゃんは言った。


「うん……」


両手を伸ばしてカードを受け取る。


その手が小さく震えていた。


大きく書かれた花丸に、胸の奥から込み上げてくるものがあった。


自分が自殺したあの日が、随分懐かしく感じられる。


できればやり直したい。


だけどそれは不可能だ。
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