幸せポイント
☆☆☆
学校へ到着してからのあたしは、いつものように友人たちに囲まれていた。
だけど今日は適当な相槌はしない。
ちゃんと1つ1つの話を聞いて、ちゃんと返事をする。
言葉が右から左へと流れてしまわないように、一生懸命追いかけていく。
そうやって導き出した返事と笑顔は、すぐにみんなを金色の光に包んでいった。
なんだ、そういうことなんだ。
毎日繰り返される日常に嫌気がさしていたけれど、その中にこそ相手を幸せにすることがあったんだ。
「なんだか今日の蘭って明るいね」
美鈴がパックの紅茶をストローで飲んで、そう言って来た。
「そ、そうかな?」
「あたしもそう思ったよ。いつもの蘭は上の空だもんね」
香織が美鈴の意見に賛成してそう言った。
香織の手にも美鈴と同じ紅茶のパックが握られている。
この2人は登下校も一緒にしているようなので、コンビニにでもよってきたのだろう。
「蘭がしっかりしてきて本当によかったよ」
美鈴がため息交じりにそう呟く。
「ほんとほんと。いつまでもボーっとしてちゃ友達できないもんね」
香織が美鈴の言葉を追いかけるようにそう言った。
あたしはその言葉に一瞬笑顔をかき消された。
まるで、あたしが本当の友達じゃないような言い方だ。
学校へ到着してからのあたしは、いつものように友人たちに囲まれていた。
だけど今日は適当な相槌はしない。
ちゃんと1つ1つの話を聞いて、ちゃんと返事をする。
言葉が右から左へと流れてしまわないように、一生懸命追いかけていく。
そうやって導き出した返事と笑顔は、すぐにみんなを金色の光に包んでいった。
なんだ、そういうことなんだ。
毎日繰り返される日常に嫌気がさしていたけれど、その中にこそ相手を幸せにすることがあったんだ。
「なんだか今日の蘭って明るいね」
美鈴がパックの紅茶をストローで飲んで、そう言って来た。
「そ、そうかな?」
「あたしもそう思ったよ。いつもの蘭は上の空だもんね」
香織が美鈴の意見に賛成してそう言った。
香織の手にも美鈴と同じ紅茶のパックが握られている。
この2人は登下校も一緒にしているようなので、コンビニにでもよってきたのだろう。
「蘭がしっかりしてきて本当によかったよ」
美鈴がため息交じりにそう呟く。
「ほんとほんと。いつまでもボーっとしてちゃ友達できないもんね」
香織が美鈴の言葉を追いかけるようにそう言った。
あたしはその言葉に一瞬笑顔をかき消された。
まるで、あたしが本当の友達じゃないような言い方だ。