幸せポイント
それでも苦痛だと感じてしまうと言う事は、きっと彼女たちが考えている通りあたしの方に何か欠陥があるのだろう。


一緒にいても心から楽しむことができない。


会話をしていても興味がわかない。


適当に話をして、適当に合わせるしかできないあたし。


こうしてトイレで自分の時間を作ることで一度リセットしないと、彼女たちの輪に戻って行くことだってできない。


「毎日が単調すぎるのかなぁ」


あたしは一人呟いてみた。


思い返せば中学校時代はまだ心から楽しむことができていた。


休憩時間にはいつもあたしから友人たちの輪の中に入って行っていたものだった。


けれど、受験勉強を終えて高校に入学してみると、途端に心にぽっかりと穴が空いてしまったように感じたのだ。
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