幸せポイント
そう思うと、途端に心が軽くなるのを感じた。


あたしの足がまるで別人の足になってしまったかのように脚立を上りはじめた。


片手にバケツを持ったまま、器用にのぼる。


「やっちゃえ!」


美鈴のその声が合図になり、あたしは久志の入っている個室へ向けてバケツを逆さまにしたのだった……。
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