幸せポイント
途端に力が抜けていくのを感じた。


あたしは必ず死ぬ。


それならイジメられている久志を助けて、自分がイジメられたっていいはずだ。


辛い、苦しいと思っても、その終わりはすでに見えているのだから。


あたしの時間は限られている。


だからこそできることがある。


そしてそれは『幸せポイント』に直結している。


「あたし、やってみる」


あたしはテンちゃんへ向けて、そう言ったのだった。
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