恋は突然に 意地悪なあなたの甘い誘惑
「綾乃ちゃん、おはよう。」
ボーカルのヒロが満面の笑顔を向けた。
「ヒロさん、おはようございます。」
その笑顔に綾乃は顔が熱くなるのを感じた。
昔から、イケメンは見慣れている綾乃ですら赤面するほどのイケメンだ。

「お前の笑顔は子供でも陥落するな。」
クスクス笑いながら、カズがやってきた。
綾乃は、その言葉にキッと睨んだ。

(- 子供子供ってバカにして。こいつが、こんないい曲作るなんて納得できない。)

「チビ、これ譜面。」
カズは今回のミニアルバムにいれる候補の譜面を綾乃に渡した。
綾乃は黙って受け取ると、譜面に目を落とした。
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