恋は突然に 意地悪なあなたの甘い誘惑
綾乃は音源をもとに、鉛筆を走らせた。
その様子を見ていた和弘は、
「お前って、楽器無くても譜面掛けるの?」
「掛けますよ。あたしがピアノ使うと、レコーディング進まないでしょ?違う曲やってる間に仕上げるから。」
それだけ言うと、綾乃は音作りに集中した。
「ふーん。」

「じゃあ、綾乃いれて行こうか。」
隼人が声を掛けた。

「綾乃ちゃん、がんばってね。」
ヒロが声を掛けた。
「はい。ヒロさんて…。なんでもありません。」
少しはにかんだ笑顔を綾乃は見せた。
「綾乃ちゃん、笑った方がかわいいよ。」
ポンと綾乃の頭をヒロは叩くと、
「さあ、行こうか。」
とみんなに声を掛けた。
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