恋は突然に 意地悪なあなたの甘い誘惑
しばらくして、そっと目線を向けると、ソファの上で丸くなって眠る綾乃の姿があった。
和弘はそっと、近くまで行くと綾乃を見下ろした。

「嘘だろ。なんなんだよ。ガキだと思ってたのに…。」
陶器のようなキメの細かい肌。細い腕。顔にかかった髪をそっと手でどけると、首と鎖骨が現れた。
そこで慌てて手を引っ込めると、しばらく綾乃の寝顔を見ていた。

(- お前、なんで…?)

おもむろに、和弘はパソコンに向かうと、曲を書き出した。

(- できた。)

5時23分

少し寝るか…。

ソファに向かおうとして、綾乃の姿を捉えると自分の寝室に向かった。

その少しあと、綾乃は目を覚ました。
部屋に和弘がいない事を確認すると、パソコンに向かった。
出来上がったばかりであろう、曲を掛けた。

明るく、光が注ぐようなその曲に思わず聞き入った。
綾乃はそっと、アレンジを加えた。

(- 勝手にやっちゃったけどいいかな…。)
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