恋は突然に 意地悪なあなたの甘い誘惑
「髪は変えたくないんだものね。」
そういうと、三輪は濃い茶色のゆるやかなウェーブのかかったウィッグを綾乃に付けた。
前髪をきちんと眉上にそろえると全体を手で整えた。

「うん、サイコー!!それじゃあ、これに着替えてね。」

ウェディングドレスのよう真っ白なノースリブでミニスカートの上に何枚もの長さの違う柔らかな透け感のある生地が重ねられたドレスだった。

「砂の上を歩くから、ロングドレスはまずいものね。」

「こんなにあたしが露出して大丈夫でしょうか…。」

「まあ、試しに着てみて!」
三輪に促されて、綾香は更衣室に入るとドレスに着替えた。
普段履くことのない高いヒールが置いてあった。
その靴に素足を入れて、一歩外に出た。

「うわーお、綾乃ちゃん…あなた、いったい、いつもどこにそのプロポーション隠してたの?」

三輪は驚愕の声を上げた。

すらっと伸びた手と、綺麗な足、適度な凹凸のある体。
大人っぽく仕上げられたヘアメイクにぴったりとあっていた。
すらっと伸びた手と、綺麗な足、適度な凹凸のある体。
大人っぽく仕上げられたヘアメイクにぴったりとあっていた。

「さあ、これでばっちりね。これ羽織っておいて。じゃあ撮影に行きましょうか。たぶん、もう始まってると思うわ。」
綾乃は渡されたロングカーディガンを羽織ると、三輪に後に続いた。


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