私に触れて、そして殺して


私の頭をタオルでガシガシと拭く男は
まだ鼻歌を歌っていた


洗い終わると
男は大きなバスタオルで
私の体を拭き
真新しいさっきまで着ていた
同じ病院着みたいのを着させた

下着は…ない



ベッドに座らされ
足にはロープではなく
さっきの手錠と鎖が繋がれていた


「ドライヤー、ないんだ。あとは自然乾燥」


私の髪をとかし終わると
男はバスタオルを持って
また部屋から出て行ってしまった



辱めにあった
これが続くのかと思うと嫌でたまらない
何もされなかった…
でも、怖くてたまらなかった

今更ながら
身体が震えてきた
自分の腕で自分を抱きしめる

ベッドに横になり丸くなりながら
震えが治まるのを必死に耐えるしかなかった

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