私に触れて、そして殺して


雨の音が聞こえる
どのくらい眠ったのだろうか

バイト先へ、電話した時は
雨は降っていなかった
また雨か…と、昨日のことを思い出してしまう


忘れたい気持ちもあるが
今は何より、この身体をどうにかしたい
何か飲まないと、と
だるい身体を起こしベットから出た



寒っ、


キャミソールとショーツ姿
そりゃ、寒いに決まっている
ヨレヨレになりながら
ロングTシャツを着ていると
インターホンが鳴った


新聞の押し売りか、何かだろうと
無視をし冷蔵庫を開けようとした


「凛子ちゃん?大丈夫かい?」


それは聞きなれた声
バイト先の店長の声だ
本当に心配してきてくれたのだと嬉しくなる

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