私に触れて、そして殺して


拘束されている手錠を
ギュッと掴み、ただ耐える

こんなのがあっていいわけない
酷い…、酷すぎるっ



「サ、サラっ…、出すよっ」


『嫌っ、外に…お願いだから外にっ、』


お願いだから…



そんな願いが叶うわけがない
うっ、と突き上げてきたレンは動きを止めた
私の中でビク、ビク、と動き
中へと吐き出されてしまった



「言い忘れてた。サラが見たあの人と女が歩いていたの…、あれはカツラを被った男。サラを陥れるための自作自演」


楽しそうに話すレンに
私はベッドの上に横たわり
ただ聞いているだけ

もう何を聞いても
どうでもよくなってしまった
これから先、私はどうしたらいいのか
何を信じていいのか…
それすら、考えるのをやめたくなった


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