私に触れて、そして殺して
葛藤
夢の中では
タツヤと幸せな時間、
三吉さんと幸せな時間を過ごしていた
これがずっと、ずっと続く…
でも目が覚めると現実は違う
手首には昨日つけられた手錠がそのまま
手首には抵抗した痕が痛々しく残っている
なんで…、なんで…っ、
昨日のことが蘇る
ガチャン、と手を引っ張る
取れるはずのない手錠に
八つ当たりをするように
自分の手を何度も引っ張った
『いやっ、こんなの!』
ガチャ、ガチャ、と響く音と叫び声
涙が止まらない
「サラ、おはよう」
そこへいつものように
ニコニコと笑顔で近づいてきたレン
私はレンを睨みつけた
『来ないでっ、私に近づかないでよっ!』
発狂した私を無視して
いつものようにチェストの上にトレイを置き
手首の手錠を外してくれた